許可申請小ネタ

許可前に500万円以上の工事を請け負っていると許可はおりないのか

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東京都小平市のこだたま行政書士事務所では、東京都多摩地区を中心として許認可をメインに扱っています。

もちろん、建設業許可についても頑張ってます!

 

というわけで、今回のコラムは、「建設業の許可を受ける前に500万円以上の仕事を受けていた場合、新規許可申請の際不利になるのか」ひいては、「それでも許可はおりるのか」ということについてです。

 

まず大前提として、建設業許可を受けずに500万円以上の工事を請け負うのは違法(建築一式工事の場合は1,500万円以上が違法)ということは皆さんご存知のことだと思います。

 

しかし、様々な事情、思惑のもとで、建設業許可を受ける前に500万円以上の工事を受けてしまうということは、けっこうある話です。(こだたま行政書士事務所では、そういう違法請負を許容しているわけではないですが、実際あるかどうかで言ったらあるということ。)

 

で、そういう場合、これから新しく許可を取ろうと思っている業者さんからよく聞かれるのが、

 

やっぱり違法は違法だろうから、そういう業者ってもう許可は取れないですか?

 

ということです。

 

 

もし皆さんが、許可を出す側(都道府県知事、実務上は都道府県庁の建設業課など)だったらどう考えるでしょうか。

 

 

(1)もちろん、建設業法違反なんてことをやってしまった建設業者には、許可なんて出せるわけがない

(2)いやいや、過去にやってしまったことは仕方ない。それよりも、これからが大事。

 

 

さあ、どっちだ!?

 

 

・・・と、クイズコラムじゃないんだからもったいぶる必要ないですね。笑

 

あくまで東京都における知事許可の場合ですが、

 

(2)いやいや、過去にやってしまったことは仕方ない。それよりも、これからが大事。

 

のスタンスを持っているようです。

 

もう少し詳しく解説すると、東京都としては、以下のような考え方をしています。

 

過去に500万円以上の工事を請け負ったということは、どういう事情にしろそういう機会が実際にあったということであり、今後もありえることではある。
もしそうであれば、過去のそれだけを指摘して許可を出さなかった場合、東京都の管理下に置くことができず、これからも東京都が関知できないところで違法請負が行われる可能性がある。
それよりも、建設業許可を出すにあたり、他に不備がなく要件を満たしているのであれば、過去のことを反省させ、一定の指導を経ることによって許可を与え、違法請負そのものをなくしていくほうが有益である。

 

・・・とまあ、これは公式な見解ではなく、実際の申請時に担当者から聞いたことです。

 

 

従いまして、過去の状況がよほど悪質でない限り、そこがネックとなって不許可になるということは考えづらいと思われます。

 

 

とは言っても、程度ってものがありますよね。

 

 

当事務所でこれまで申請を行った中で、最も「まずいな・・・」と思ったのは以下の案件です。

 

500万円以上の工事3件

許可前だというのに、500万円以上の工事が3件も。

さらに、うち2件は1,000万円超。

 

しかしこれでも、下手に隠すことなく正直に申告するべきです。

 

 

東京都の場合、許可前に500万円以上の工事を受けていた事実がある場合、他の道府県の一部にある運用のように始末書は必要ありませんが、建設業課の係長クラスの「口頭指導」を受けてから申請書が受理されます。

 

流れとしては、許可申請書を審査窓口に提出→そこで不備がなければ、係長クラスの席へ案内され→係長クラスの口頭指導を受け→申請手数料支払って受理、という感じです。

 

口頭指導の内容は、基本的な内容です。

建設業許可を受ける前に500万円以上(建築一式工事の場合は1,500万円以上)の工事は受けてはいけない、など「当たり前」のことをいくつか言われます。

でも、とっても大事なことなんですよね。

 

行政書士が申請代行(代理)で窓口に行っている場合、行政書士に対して口頭指導の内容が伝えられ、それらを必ず申請者本人(法人の場合は代表者等)に言い聞かせておくよう求められます。

 

また、一部話に聞くところによると、あまりにも工事代金が多額の場合など(2,000万円超くらいから?)は、日を改めて申請者本人が呼び出されるという運用もあるようです。(当事務所の場合、そこまで至ったことはありません)

 

いずれにしても、過去にもし違法請負があったとしても、それを反省し、将来に渡って建設業法を遵守していく覚悟があれば許可がおりないということはないのです。

 

最もやってはいけないことは、そういう事実を隠して許可申請してしまうことです。

許可申請書一式の中で、違法請負がバレる恐れがある書類は直前期1期分の「工事経歴書」です。

上記したような「口頭指導」も、この工事経歴書にその事実が記載されていた場合に行われます。

 

 

だからと言って、「じゃあ、実際は直前期に500万円以上の工事いくつかあるけど、書かなきゃいいんだ!」ということは絶対に避けるべきです。

そもそも虚偽申告になりますし、許可申請の場合、ほとんどのケースで「これまで工事代金が入金された通帳等の原本」を数年分(最大10年分)提示することになりますが、そこで見抜かれる可能性はけっこう高いです。

 

都庁審査担当「あれ、この業者さんから700万円入金されているこれはなんですか?」と聞かれたらどうしましょう。

 

申請者「あ、あ、それはいくつかの工事代金が一括で入金されたんですっ!!」と誤魔化しますか。

 

都庁審査担当「だったら、その分の請求書等を見せてください」と更なるツッコミがあったらどうします?

 

それとも、

 

申請者「あ!その分は、建築一式工事なんですっ!」と誤魔化します?

 

都庁審査担当「建築一式ってことは、確認申請してますよね。その資料ってあります?」

 

申請者「・・・・・」

 

 

ってことになるでしょう。

 

 

もちろん、窓口審査のやり方を見ていると、(詳細については、話せば長くなるし、あまり書いてはいけないことだと思うので省略しますが)審査担当の方が見落としてしまうケースもあると思います。

 

 

それでも、そのわずかな可能性をもって、虚偽申告という大きなリスクを背負うより、正直に申告して都庁の判断に委ねる方がずっと健全です。

 

直前期に500万円以上の工事がなくても、数年前にある場合は工事経歴書で明るみになることはありませんのであえて申告する必要はないかもしれません。

 

おそらく、申告したところで「ん~、まあそれは聞かなかったことに・・・」という判断が出るかもしれません。

そのへんは、他の要素や条件を総合的に考えて判断していくことになるでしょう。

 

もう過去のことをいくら悔いても事実は変わりません。

これから、もし建設業の許可を得たとしても、様々なルールの規制を受けます。

そういう将来に渡るところで、しっかり法律や条例、規則を守り、健全な建設業界に寄与する覚悟があれば、過去の過ちで最悪の結果に至ることはそうそうないのかなと思っています。

 

もし、過去のことで許可申請を迷っている方は、こだたま行政書士事務所まで遠慮なくご相談ください。

口頭指導に慣れた(笑)当職が、誠心誠意対応させていただくことも可能です。

 







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