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専技の実務経験を証明するときに併せて行う【過去の常勤】証明書類はこれ!

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こだたま行政書士事務所です。

さて、建設業許可の二大要件ともいわれる経営業務の管理責任者と専任技術者ですが、そのうち専任技術者について。

専任技術者となるには一定の資格を保有するか、又は一定年数の実務経験を証明する必要がありますが、実務経験の証明については単に「いつからいつまで工事を毎日やってました!」というだけではダメで、その時どこか建設業を営む会社に勤めてそういう経験をしたのであればその会社に常勤していた証明も併せて行う必要があります。
個人事業としてやっていたのであれば、個人事業を行っていた証明ですね。

そこで今回は、意外と落とし穴になる「過去の常勤の証明」に必要な書類を解説していきます。

(書類1)健康保険証

健康保険証と言っても、ここでは国民健康保険証ではなく「社会保険証(土建の国保も含む)」を言います。
つまり保険証の中に勤務先が明記されているものです。
こちら。

勤務先社名の記載がある健康保険証は主に現在の常勤を証明するために使うのですが、現在の勤務先に長く勤めていて、今回その会社で建設業許可を申請する際にも過去の常勤証明として使えます。(もちろん、専技となる人は引き続き在職しているという大前提は必要です。)

その場合、保険証に記載のある「資格取得年月日」が原則として入社日となりますので、その日時から現在に至る期間は常勤として認めてくれるということです。

 

(書類2)厚生年金被保険者記録照会回答票

これは主に、過去に勤務していた会社について、常勤していたことを証明するために使います。
これまでの年金加入記録が記載されているもので、国民年金の加入時期の他、社会保険(厚生年金)に加入している会社に就職すれば、その会社名と共に「いつからいつまでそこにいたか」も分かるようになっているはずです。

こういうものです。

ここに「厚年」「●●会社」「(加入月数)120」と記載があれば、「●●会社に120ヶ月(10年)常勤していた」と無条件で認めてくれます。これはすごく楽です。

また、退職済みの会社での実務経験証明に伴う常勤証明をする場合は、現実問題としてこの書類によるしかないかもしれません
退職した会社とも今でも円満にやっており、これ以降に説明する書類を、その会社が自由に貸してくれるという関係であれば別ですが…。

この厚生年金被保険者記録照会回答票については、ご本人から日本年金機構の、事業所地域を管轄する年金事務所に問い合わせれば送ってもらえると思いますので尋ねてみてください。

 

(書類3)住民税特別徴収税額通知書

ここまでで社会保険に入っている会社に勤めていたら証明がいかに楽かということが分かったと思います。

ここからは、社会保険のパワーを借りられない場合の書類です。
まずは、特別徴収税額通知書です。特別徴収義務者用と記載のあるものを用意してください。

この書類の右下には勤務先社名が記載されています。
その上で、特別徴収されている従業員(又は役員)の氏名と税額が記載されているはずです。

これは1年度に1枚発行されているので、過去5年間の常勤を証明したければ、その年度のものを1年度1枚、計5枚集める必要があります。
原本が必要なので、現在の勤務先だったらまだしも、退職した過去の勤務先の証明には使いづらいかもしれません。
この書類は事業者が持っているもので、なんせ、そこから借りてこないといけませんから。

円満退社であれば以前の勤務先に頼んでみるのもいいかもしれませんね。(破棄していないことを祈りつつ…)

 

(書類4)確定申告書または決算報告書

これらの書類は、言い方は変ですが、「個人事業主として常勤していた」や「会社の役員として常勤していた」ということを証明するためのものです。

個人事業主の場合は毎年行っていたはずであろう確定申告書。
注意点としては、確定申告書に事業所得以外の給与所得などが記載されている場合、本業は会社勤め(給与所得者)とみなされてしまうことがあり、常勤が認められないという結末に至ることがあります。

下の図で、「収入金額等」の「給与」という部分にガッツリ数字が入っており、第二面においても給与の支払い者(赤枠部分。どこから給与が出ているか。)が記載されているとかなり厳しいです。

もちろん、事業主本人が専従者などに給与を支払う側であれば何も問題ありません。
上の画像の赤枠部分に何かしらの記載があると危ないとお考え下さい。

法人の場合の決算報告書は簡単です。
決算報告書全部を提出するわけでなく税務署の受付印がある「表紙」と「役員報酬明細」の部分だけです。

この役員報酬明細とは、以下の画像を参考にしてください。

これも一応注意点はありまして、特に役員報酬明細の方ですが、「常勤」という記載が必要であることと、役員報酬の金額がおよそ200万円以下になってくると「常勤の経営者の割に金額が低い」として常勤性を認めてくれないことがあります。(画像の赤丸部分参照)

金額が少ない場合、「業績が悪かったから役員報酬を低く設定していた」ということがほとんどでしょうが、その事情をすんなり汲んでくれないのもお役所の伝統です。

あと、個人法人いずれも、最近はe-Taxなど電子データで申告し、税務署の受付印がない場合がちらほらあります。
この場合は、電子申告した際のメールをプリントアウトして、これを添付する必要があります。

これです。

ここまでの書類でお手元に確保できそうなものはありましたでしょうか。
過去の勤務先から借りてくる必要があるものもありますが、貸してくれるものなのかどうかの確認も含め、早めに手配するようにしましょう。

まとめ・補足記事

さて、もしここまでの資料すら全くないということであれば、過去の常勤性を証明できる可能性に暗雲が立ち込めます。

かなりの個別対応となり、行政庁との根気強い交渉と協議が必要となります。
当時の工事台帳や、取引先からの上申書などいくつか検討できそうな方法はあれど、どれも決め手には欠けます。

それくらい、過去のことを資料で証明するというのは難しいのです。

せっかく実務経験自体が証明できても、その実務経験の舞台となったところに本当に常勤していたのかという証明ができなければ、専任技術者の要件を認めてくれません。
どうしても無理な場合は、他の人で検討するか、許可を取ろうとする業種に対応する資格を得るしかありません。

 

念のため、以下の記事にも目を通してみてください。

建設業許可、専任技術者の常勤性が証明できない

経管、専技に高齢者が就任するときの常勤の証明は?社会保険にも年齢制限があり加入できないときの方法。

 







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